陳怡蓉

なぜか今さら陳怡蓉(タミー・チェン/ティミーミ・チェン)


周杰倫(ジェイ・チョウ)ファンの友人に付き添い、バラエティー番組<我猜我猜我猜猜猜>の“尋找周杰倫MTV女主角(ジェイ・チョウMTVの女主人公を探せ!)”というオーディションに参加したところ、芸能関係者の目に留まったのは、友人ではなく、彼女だった、…という有りがちな芸能界入りを果たした陳怡蓉。

そのまま『ラベンダー~薫衣草』でドラマデビュー。
この頃、日本でも、清らかな主人公を演じた陳怡蓉は、“台湾の常盤貴子”と紹介され、そこそこに知られるように。
世の殿方は、手の届かない絶世の美女より、親近感の湧く、ちょっと野暮ったい清純派を支持する傾向が有るように見受けるが、オンナの私には、どうも陳怡蓉の良さが分かりにくかった。

その後も、同じ事務所の何潤東(ピーター・ホー)の妹分として、大陸ウケの良さそうなベタなドラマに数多く出演。
そのどれもが、私好みとは程遠かったため、陳怡蓉への興味は薄らぐばかり…。


う~ん、でも、上の画像で見ての通り、『薫衣草』の頃と比べると、随分キレイに垢抜けた。
この画像だと、常盤ちゃんと言うより、眞鍋かをりにちょっと似ている…?


簡単なプロフィールは以下の通り。

氏名       :陳怡蓉
英語名    :Timimi Chen(旧 Tammy Chen)
日本での通称 :タミー・チェン (英語名の改名に伴い、その内“タミー”から“ティミーミ”へ?)

生年月日   :1979年3月13日
出生地     :台湾高雄市
身長    :160センチ
学歴    :天主教輔仁大學 織品服裝學系織品設計組 卒業

【出演ドラマ】
『ラベンダー~薫衣草』(2001)、『星が輝く夜に~雪地裡的星星』(2002)、『星願』(2004)、『風雲Ⅱ』(2004)、『天堂來的孩子』(2006)、『光陰的故事~Story Of Time』(2008)等


気が付けば、あの陳怡蓉も、もう三十路。
ベタベタなドラマで経験を積みながら、清純派のまま30か。やはり私好みの女優さんではない。

…と思っていたら、ドラマ『光陰的故事~Story Of Time』。
面白過ぎて、観終わってしまうのがもったいないと、視聴を自制しているドラマ『痞子英雄~Black & White』に代わり、この『光陰的故事』を観始めたら、こちらにもどっぷりハマッてしまった愚かな私…。(^-^;)

1960年代から1990年代の眷村を舞台にしたこの懐古調のドラマは、視聴開始当初、ちょっと時代遅れなホームドラマのようにも感じたが、戦後台湾に渡って来た外省人を中心とする登場人物の波瀾万丈に、どんどん引き込まれていった。
…と同時に、見直してしまったのが、主人公のひとり、孫一美を演じる陳怡蓉であった。

陳怡蓉

孫一美は、外省人の父と本省人の母を持つ女の子。
眷村の妹的存在で、愛されキャラではあるけれど、賴雅妍(メーガン・ライ)扮する、長身で美人で、おまけに聡明なマドンナ汪茜茜と、何かにつけ比較され、チビだ、器量がイマイチだ、ドンくさい、お節介だと、言われまくる“いじられキャラ”でもある。

しかも、孫一美の髪型はボブ。
なんだオシャレじゃん、なんて思ったら大間違い。
だって、ボブと言うより、おかっぱ、ほぼ“ワカメちゃんカット”なのですもの。(^o^;)
1965年生まれという設定の孫一美にしては、古くさ過ぎる印象も。
これはドラマ全体にも言えることだが、1960~1990年代の台湾が、日本の1940~1970年代を髣髴させる事しばしば。

ワカメちゃんカットだけではない、陳怡榕は一度“オバさんパーマ(…!)”でも登場する。
人気女優・林鳳嬌(ジョアン・リン)を真似て、人生初のパーマをかけたところ、可哀相に孫一美は、林鳳嬌ではなく、黃嘉千(フィービー・ホアン)扮する母親にソックリになってしまうのだ…(画像下)。
ちなみに林鳳嬌は、成龍(ジャッキー・チェン)の正妻で、房祖名(ジェイシー・チャン)のママ。





もう、ついでだから、母親役の黃嘉千にも触れておく。
あのオバさんパーマは、ズラなのか、それとも女優魂でかけた地毛なのか…?!

黃嘉千

決して美女とは言えない黃嘉千だが、別にブス呼ばわりされるほど醜い訳でもない。
あぁ、なのに、オバさんパーマをかけ、実年齢でたった6歳しか違わない陳怡蓉の母親役とは…。
このドラマは、陳怡蓉&黃嘉千と限らず、親役と子供役の俳優に、ほとんど年齢差がない。
無理のあるキャスティングにも思えるが、実際にドラマを観ると、違和感はない。


右下の画像は、私生活で夫となったカナダ人・夏克立(クリストファー・ダウンズ)とのツーショット。
『我在墾丁*天氣晴~Wayward Kenting』に出てくる、ギャーギャー口うるさい、あのガイジン(苦笑)。
日本にも、ジロラモとかダニエル・カールとか、なぜか日本限定で売れた外国人タレントが居るけれど、台湾にも、その手の外国人は、存在するようだ。

この夏克立は、実は『光陰的故事』にも出演している。
黃嘉千の娘・陳怡蓉の親友、賴雅妍が国際結婚した夫・保羅(ポール)の役で。
実生活での夫が、ドラマでは、一世代下、娘の親友の夫役だなんて、複雑な心境ですね。





地元台湾では、『光陰的故事』のヒットで、出演した数多くの俳優が、人気急上昇した模様。
ドラマを観ると、その理由がよく分かるけれど、私にとって、それまでのイメージを最も覆してくれたのは、何と言っても、やはり陳怡蓉である。
彼女が、あんなに愛らしい三枚目を演じられるとは、思ってもみなかった。
演技も存在もテレビ的で、映画女優らしくはないので、(今のところ) 私好みとは言えないが、ただのトウが立った清純派では終わらない実力は、見せ付けてくれた。

『光陰的故事』には、他にも注目の若手が多数出演しているし、似たり寄ったりの台湾偶像劇を観尽くしてしまった日本の台湾ドラマニアには、新鮮に映る内容なのでは。
でも、全54話'''とあまりにも長いので(しかも1話約1時間半…)、日本での放送は難しいかもね。
ここ日本で陳怡蓉ブームが起こる日は、まだまだ先になりそう。



【追記:2009年12月12日】
陳怡蓉も出演しているドラマ『光陰的故事~Story Of Time』については、こちらから。